あんまりだ、ひどすぎる。もはや、この人には何を言いたいのか、どう言えばいいのか、何の言葉もみつからない。怒りでからだが震え、心臓もバクバクいっている。
他者(家族も含めて)とのかかわりの中で、こんなふうになったのは初めてだ。初めてだけど、この人との間ではたびたびそれが起こる。体調を崩して寝込んだことも、何度もある。
どれだけ忍耐強くかかわり続けて、諦めずに話をしても、何の意味もなさない。せいぜい一時的に分かったようなことを言われるだけだ。もっともらしい言葉を並べ、もっともらしいことを山ほど口にはするけれど、どれもすごく説明的で表面的。自分に都合のいい言い分や解釈も多い。
うんざりするほどたくさんの言葉を浴びせてくるけれど、肝心なことは言わない。結局この人がどう思っていて、何が言いたいのかは分からない。そもそも話が話として成り立っていないことも多い。それでも話を理解しようと確認や質問をするけれど、返答のために話をつくり始めたり、さっきとは違うことや真逆のことさえ言い始めるので、ますます何がなんだか分からない。こうなってくるともう、一体どれが、どこからどこまでが本当のことなのか、さっぱり分からない。
今、話している話ではなく、なぜか前の話題とごっちゃにしはじめたり、大きな飛躍やこじつけ、話のすりかえも少なくない上に、主語がなかったり指示語がやたら多かったりもして、何の話の何のことを言っているのか、わたしには全然分からない。推測のしようもない。“自分が思っていることや分かっていること”とこちらのそれとの区別がついていないの?あるいは、本当は話が分からなくなっていて、それを、主語を抜いたり指示語を使うことで曖昧にして、ごまかしているのかもしれないなとも思う。
思い込みや思考の偏り、被害妄想や無自覚な劣等感がかなり強いようなので、そのことも踏まえた上で根気良く話をしようとはするけれど、こちらがどれだけ何をどうしようと、この人にはほとんど関係ないらしい。こちらの様子や言葉に関係なく、相変わらずな調子でまくしたてている。ひとりでしゃべっている。
会話をしているはずなのに、そこにわたしはいないんだと思う。話の交通整理や軌道修正をしようにも、こちらの言葉は聞いていない。届かない。この人の思い込みの世界で何かが勝手に進行し、展開し、ちぐはぐな話が続く。落ち着きがなく、攻撃的・好戦的で、警戒を緩めてもらうことも落ち着いてもらうこともできない。すぐに“自分”を放棄する。そこの部分、“全く無理で、できない人”ではないと思うのに。
こんなの、楽しくない。こちらが“自分”でいることさえ難しくなってくる。
何も伝わらない。
何も響かない。
自分の声しか聞かない。
自分の声さえ聞かない。
「響かない」って、以前、共通の知人もこの人についてそう言ってたな。どれだけ丁寧に話しても、話は通じないし、噛み合わない。端(はな)から攻撃的。「疲れたよ」と言って、この人から離れていくのを目の前で見た。悲しかったけれど、無理もないと思った。
わたしも心底疲れちゃった。あまりにもめんどくさすぎる。長い年月、かなりひどいこともたくさん言われてきた。それでも相当頑張ったんだけどね。この人を理解しようと勉強したり、たくさん考えたり、悩んだり、話を聴いたり、話をしたり。膨大な時間とエネルギーを使った。繰り返し傷ついて、落ち込んで、自分を責めて、そのたびに立ち直るのにも時間とエネルギーを要した。
わたしは基本的に、面倒じゃない人間や人間関係なんてなくて、面倒なのはお互いさまだと思っている。そう思って他者とかかわっているし、自分とかかわってくれる人にはとても感謝している。
けれども、この人とは難しいと思う。無理だ。
それでもわたしの頑張りや理解が足りなかった、わたしが間違っていたっていうんなら、それはもうしょうがないや。いずれにしたって、これ以上頑張れないし。何をどうしたところで結局気に入らないんでしょ。都合が悪くなれば、すぐに責任転嫁する。自己正当化、自分を棚に上げての非難、批判。そんなことばかりだしね。全部、わたしのせい、誰かのせい。「反省」とか「後悔」とか、「有言実行」とか、そういう意識や気持ちは全くと言っていいほどないらしい。
わたしは常々、自分にできることとできないこと、嬉しいこと、嫌なこと、ちゃんと言ってきたよ。知り合った当初から、わたしはずっとそういう自分でいたよ。そのわたしに一体何を期待していたの?わたしが子供の頃のようにまた感情に蓋をして、自分に嘘をついて、思ってもいない調子のいい言葉を並べながらご機嫌を取れば良かった?それとも黙ってサンドバッグになっていれば良かった?聞けば
「そんなこと、思っていない」
って言いはするけれど、実際のところはどうなんだろうね。
はりぼての自分がそんなに大事なら、そういう自分のままでいられる別の友だちを探せばいいじゃないか。わたしに自分の言い分を何がなんでも分からせようとしたり、攻撃したりしないでよ。逆に、わたしに気に入られようと、もっともらしいことや本当でないことを言うことも、ありもしない興味、やる気をアピールをすることも、全く必要ないよ。
単に「合わない」だけじゃんか、お互いのやり方、考え方、かかわりが。攻撃なんかしなくたって、ただ離れればいいじゃないか。わたしだって、自分が激しく消耗するだけの不毛な闘いなんか、ちっとも興味ないし、嫌に決まってるじゃん。
本当に本当に疲れたから、まずはたっぷりと寝よう。しっかり食べて、自分の呼吸を取り戻して。そして、この人とはもうかかわるのをやめよう。これまでに何十回も、もしかしたら100回以上だってそう思ったかもしれなくて、でもそうしないでここまできてしまった。毎回思い直して、めげずに、かかわることを諦めずに頑張ってしまった。
この人の
「自分は変わりたいんだ」
「頑張りたいんだ」
「(わたしのことを)大事に思っているんだ」
「(わたしとの話やかかわりが)すごくためになっているし、楽しいし、感謝しているんだ」
という言葉を、気持ちを、素直に、大切に受け取って、友人としてかかわってきた。もちろん、この人にだっていいところはある。わたしとしても、楽しいことが全くなかったわけではないし、助けてもらったこともある。感謝の気持ちもあった。
でも、もういい。ここまでだ。口先だけの言葉を聞かされ続けるのも、長々と言い訳ばかりされるのも、いちいち攻撃されるのも、本当にもう勘弁。つらすぎる。何らかの障害やトラウマから来ているのかもしれないけれど、それならそれで専門家に任せよう。本人は望まないだろうけど。
たとえこの記事が冷静さを欠いて自分勝手なことばかり書いているものかもしれなくても、最近はこういう記事を書きにくく思っている気持ちがあっても、それでも今日はこれを書いてここに置こうと思う。
わたしにとっては大事なことだから。
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