#道具の使い方 #練習の仕方
長年音楽をやっている友だちとの会話の中で、ときどきメトロノームの話が出ることがある(大抵はテンポに関わる話題のとき)。話していると
「わたしとはだいぶ考え方が違うんだなぁ」
と思うときもあって、驚いたり、戸惑ったり。
そういう自分の反応から、
「メトロノームとのつき合い方、使い方といったあたりで、わたしはわたしなりに、案外自分の考えや気持ちというものがあるようだ」
なんて気づかされる。
ピアノの練習をするとき、わたしは昔も今もメトロノームをあまり使わない。その理由は、子供の頃は単に「窮屈で好きじゃないから」だった(笑)。大人の今は、その気持ちも全くないとは言い切れないけれど、それとは別に一応は自分の考えがあって「あまり使わない」になっている。必要なときに少し使うくらい。
わたしにとって必要となるのは、まず「♩=100 ってどれくらい?」などテンポ自体を確認したいとき。メトロノームの音を聴くだけのときもあるし、鳴らしながら少し弾いてみることもある。それから、自分の演奏がどこでどう遅れてしまうのか、速くなってしまうのか、ということや、リズムの正確性(言葉が堅苦しいなぁ)を確認したいとき。これは、その曲がだいぶ弾けるようになってきてからやることになるし、仕上げの段階で初めてやる、なんてことも珍しくない。
基本的にはこれくらいしか使っていないように思う。
まだよく弾けていないうちからメトロノームに合わせることは、ほぼない。メトロノームを使った練習をはじめからするのと、だいぶ弾けるようになってきてからするのとでは、多分だけど、練習の意味が、そしてそれは結局演奏が、けっこう違ってきそうな気がしている。
メトロノームを多用するか、本当に必要なときだけ使うか、もまた然り。
ちなみに、電子メトロノームと振り子のメトロノームでは、わたしは断然振り子派。電子メトロノームはほとんど使ったことがないし、自分で持ったことは一度もないんだけど、一応はここでも自分なりの考えがあっての振り子。
その話はまた別の機会にでも。
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