湯山昭作曲「鬼あられ」(『お菓子の世界』より) という曲を弾きました。2か月間ぐらい練習をして、先日録音しました。
「今はこんな曲集もあるんだなぁ、どの曲も面白そう」
と思ったら、第1版第1刷発行は1974年5月25日と書かれている。YouTube で何曲かさらっと聴いてみた感じで、もっと最近のものかと思っていた。ちょっとびっくり。ロングセラーとなっている作品集で、今でも大人気のようだ。子供から大人まで楽しめる上に、とても良い練習、良い勉強になりそう。
この作品集にはお菓子の名前がついた曲が21曲、そのほかに序曲、間奏曲3曲、終曲とあって、全部で26曲収められている。目次を眺めているだけでも楽しい。お菓子の名前がずらっと並んでいて、
「これはどんな曲?」
「じゃあ、これは?」
とどれも気になってしまう。聴いてみて「これ!」と思う曲をやってみるのもいいし、好きなお菓子の名前から選んでも面白いかもしれない。全部弾いてみたいような気持ちにもなるけれど、まぁ最初からそんなに欲張らず、まずは1曲、そしてもう1~2曲やってみるかも、というくらいで考えて始めるのがちょうどいいかな。そんなあたりに落ち着いた。
今回選んだ「鬼あられ」は、初めて聴いたときに
「面白い!」
「でも、鬼あられってこういうお菓子だったっけ?」
- 曲は “「鬼あられ」”(カギ括弧つき)、お菓子は “鬼あられ”(カギ括弧なし)と書いています。
と思って、一番気になった曲だ。いろんなお菓子の曲があるのに、日本のお菓子で曲調も和風な「鬼あられ」、なんとなく、ほかの曲をやってから2曲目か3曲目としてやろうかなと思ったりもしたけど……。でも、一番気になっているのにわざわざ後に回すのも変な気がしてきて(後で本当にやるかどうかも、今は分からないんだし)、やっぱりこの曲から取り組んでみることにした。
わたしの勝手なイメージですが、鬼あられってもっと素朴で静かな(でも芯の強さはある)お菓子かと思っていたので、この曲は少し意外な感じがありました。鬼あられの知らない一面を見たような(?)。でも、意外ではあっても違和感はなかったし、もし鬼あられが人間だったら
「ああ、確かにそういう人かもしれないなぁ」
なんて思ってしまいました。
それとも、作曲された湯山さんが鬼あられ大好きな方で、こういう曲になったのかな。
実は今回、鬼あられを久しぶりに食べてみたりもしました(!)。曲のため、というよりは、練習をしているうちに単に食べたくなってきちゃって。こんなセットがあったので、これを買いました。
とはいえ……鬼あられがパッケージの中にいっぱい入っている様子、一つひとつのちょっとごろごろ、ごつごつした見た目、食べたときの歯ごたえ、七味や山椒がぴりっとする感覚など、そういったものもやっぱりときには思い出し、思い浮かべながらの練習になりました。おいしくて楽しい時間でした。
演奏に関してはまだまだ課題が多いけれど(たとえば、アクセントをもっとはっきりとつけたかったなぁ、とか)、これからも地道に、気長に、ピアノの練習を続けていきます。
音楽用語 | 読み | 解説 |
---|---|---|
circa (ca.) | チルカ | 約,およそ |
accelerando (accel.) | アッチェレランド | だんだん速く |
agitato | アジタート | せきこんで,激しく,興奮した |
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